![インドネシアの首都が移転する3つの理由を小学生でもわかりやすく解説!](https://informiko.com/wp-content/uploads/2023/07/70553dc2fd09d521bd63921fed0bb864-e1691071965319.png)
インインドネシア首都ジャカルタからの首都移転計画が発表されました。
新首都の名前は「ヌサンタラ」。
2045年完了予定で計画されているとのことですが、現時点でわかっていることを調査してみたいと思います。
早速みていきましょう。
目次
インドネシアの新首都「ヌサンタラ」誕生!
日本での発表はYahooニュースなどで少しだけ報道されただけなのですが、かなりすごい計画が行われようとしています。
それもそのはず、東南アジアでも最大の国面積と人口をもつインドネシア。
面積は日本の5倍以上、人口は2倍以上、平均年齢が29歳という超若い国です。
![インドネシア](https://informiko.com/wp-content/uploads/2023/07/map-e1690209734108.jpg)
- 人口:約2億7千万人(世界4位)
- 面積:1,905,000 km²(日本378,000 km²)
- 平均年齢:29歳(日本48歳)
- 首都:ジャカルタ
- 宗教:イスラム教87%、キリスト教9%、ヒンドゥー教2%
- 公用語:インドネシア語、英語
- 政治形態:大統領制、共和制
- GDP成長率:3.7%(2022年)
- 国内での時差:最大3時間
その首都が、今後20数年以内で遷都します。
![](https://informiko.com/wp-content/uploads/2023/07/f9724ff272aee2ea1b312e794b6a287d-e1690211229394.png)
現在インドネシアの首都はジャワ島にある『ジャカルタ』ですが、遷都先になっているのは、カリマンタン島南部となります。
新しい首都の名前は『ヌサンタラ』。
Nusantara:インドネシア語と英語の複合語で正確な日本語訳はありません。
ざっくりと訳すと、たくさんの島々が集まった場所とか、島々の間の調和のとれた協力関係という意味になるようです。
場所はピンとこないかもしれませんので、地図で説明します。
![](https://informiko.com/wp-content/uploads/2023/07/20220119-OYT1I50129-1.jpg-e1690210108484.webp)
インドネシアは大小様々な島からできていて、その数17,000島以上あります。
世界地図で見ると、何となく小さい国に見えますが、国土面積は本当に大きく日本の5倍以上あります。
インドネシアの首都が移転する理由
ではなぜ、東南アジア最大の国は遷都を決定したのでしょうか。
何とその最大の原因は、地盤沈下と温暖化による海面の上昇ということなんです。
つまり今のジャカルタがあるジャワ島の一部が2050年までに地盤沈下と温暖化による海面の上昇により海に沈んでしまうということです。
深刻な交通渋滞
もう一つ首都移転の大きな理由として、ジャカルタの深刻な交通渋滞です。
![ジャカルタ](https://informiko.com/wp-content/uploads/2023/07/ebd9cef13e773fefaa1ea21e6ad4d943-e1690211450832.png)
ジャワ島には、人口の60%が集まっていて、1億5000万人が住んでいます。
人口密集がすごすぎて、大気汚染問題もあるそうです。
さらに現在のジャカルタでは、上水道の普及率が40%ほどで60%が地下から汲み上げた海水混じりの水を使用しているとのことです。
とはいえ、ここ数年で急成長している経済都市でもあります。
生活インフラや、交通インフラが経済成長に追いついていないということですね。
日本や中国、インドといった経済成長を経験している国のほとんどが同じ問題にぶつかってきました。
そういったことを根本から変えるために、新しい場所に首都を移転して経済成長に合わせたインフラ整備を行うということです。
国土があり、今後考えられる経済成長を見込むことができるインドネシアならではの発想です。
遷都計画は22年後の2045年に完了予定で進んでいるということです。
ヌサンタラがスマートシティとして注目される理由
現在着々と工事が進んでいる新しい首都「ヌサンタラ」は、テクノロジーを駆使し、環境に配慮した経済都市となるということです。
実際に今までのインドネシアは、津波や台風といった災害で、現代では必要不可欠なインターネット網がたびたび止まってしまったりしてしまいました。
新しい首都ヌサンタラでは、そういった災害にも備えているということです。
また、SDGsが叫ばれる中、一方的な環境破壊による都市開発計画は世界的にも反発されますが、ヌサンタラはそういったことにも配慮しているそうです。
世界中から注目されている未来都市ヌサンタラは、近い将来に世界でもトップクラスのスマートシティとして確立されることでしょう。
遷都計画のスケジュールと予定される進捗状況
現在カリマンタン島南部で開発が進められている、新首都ヌサンタラですが、移転完了は2045年ということです。
日本円にして約4兆円となる移転予算で着々と工事が進められています。
現在インドネシアの平均年収が日本円で35〜60万円となりますので、相当な予算を投資しています。
さらに、日本や中国もこの計画に出資しています。
![ヌサンタラ](https://informiko.com/wp-content/uploads/2023/07/93958fc4544a45e40c8c32c96da29e26-e1690212813189.png)
新首都ヌサンタラに期待される経済・社会的効果
インドネシアはコロナ禍からすでに脱却して経済成長が加速しています。
その理由は何といっても、2億7千万人以上の人口と若者中心の社会です。
遷都が完了する2045年には2億9千万人を超えると言われていて、若者がさらに増えます。
過去には日本や中国、アメリカやヨーロッパの経済大国と呼ばれてきた国でも同じ現象が起きました。
つまり『人口ボーナス』です。
![](https://informiko.com/wp-content/uploads/2023/07/penduduk3-e1690214020551.png)
人口が増え、若者中心の社会になるということは、単純にそれだけ働ける人口が増え、国としての収入も増えますし、経済も超加速度的に回ります。
さらに3億人近くで国土面積もありますから、海外輸入に頼らずとも国の中だけで爆発的に発展できます。
大統領制も大きいですよね。
国民全員で最適な人物を国家元首とすることで、新しいルールがどんどん改変されます。
しかも若い大統領ですので、テクノロジーなどに強く、柔軟な考えの持ち主になる可能性が高くなります。
シンガポールは現在アジアで一番の経済大国になりましたが、国土面積が狭いため(東京山手線の内側より狭い)輸入に頼るしかありませんでした。
インドネシアは、言ってしまえば全て国の中だけの供給で賄える土地と発展力があります。
東南アジアの中心部分にあるので、周辺諸国との輸出入も行いやすく、例えば今後農作物だけでも輸出量が大幅に増えることも考えられます。
そんなインドネシアの新首都ヌサンタラに世界の投資家やビジネスマン、セレブたちが目を向けないはずはありませんね。
一気に経済大国の一旦を担う都市になりそうです。
暗号資産解禁
インドネシア政府は、今年になり暗号資産への投資を推奨する動きになりました。
それまでは暗号資産否定派でしたが、ここへきて一気に方向転換を行なったようです。
まだ投資として認めただけですので、流通通貨としては使えませんが、ヌサンタラに移転をする頃には流通していそうですね。
住民の反応と市民の生活への影響
現在ジャワ島にある首都ジャカルタは交通インフラや生活インフラの問題がありますので、多くの住民は遷都に対して良い印象を持っているようです。
ジャカルタで商売をしている人達の中には、新しい環境になることを反対している人もいますが、おそらく少数派でしょう。
というのも、否定的意見を言うほとんどはいつでも年配の方ですが、インドネシアの平均年齢は29歳ですので、ほとんどの方は賛成していると言うことになります。
インフラも整備されて、今より良い暮らしができて、環境にも配慮した場所が首都になるのであれば、移動できる住民はそちらへ引っ越しすることでしょう。
その点は地盤沈下のような天災が関わってくるので、政府も援助をしながらと言うことになるかと思います。
世界銀行の統計では2040年頃に、インドネシアの多くの若者が富裕層になる可能性があると示唆しています。
経済的に安定してきますので、「新しい土地で新しい家を買い、EV車にのり、たくさんの家族で暮らす」そんな社会が確実にくることでしょう。
新首都へのアクセスや交通インフラの整備計画
もちろんですが、現在のジャカルタ空港から、ヌサンタラにも空港ができると予想されます。
日本からも直行便が出ることになるでしょうし、島国ですので周辺諸国との海洋交易も新たな都市を中心に回り始めます。
もしかしたら日本に先駆けてリニアモーターカーのようなハイテクな乗り物ができるかもしれませんね。
ジャカルタの深刻な交通渋滞や排気ガスによる環境汚染も解消されるかと思われます。
世界に先駆けてEV車による完全自動運転(Lv5)が遂行されれば、渋滞はなくなり環境汚染も減ります。
さらに2019年に全国民へ向けて、国民皆保険制度が普及しました。
今後病院などの数も増えることが予想され、医療機関の普及率も増えることでしょう。
まとめ
日本ではそこまで話題に登っていませんでしたが、2019年から始まったインドネシアの首都移転計画について調査しました。
- 新首都名:ヌサンタラ
- 移転理由:ジャカルタの地盤沈下と交通渋滞
- 経済効果:人口ボーナスによる富裕層が増え、ヌサンタラへの移住者が増える
- インフラ:交通、生活インフラが整い渋滞などは緩和、さらに自動運転なども期待される
- アジアの中心都市として注目される
ここまでの調査で、あと20年以内にインドネシアがアジアの中心になる可能性が見えてきました。
急激な発展により、超格差社会になっているインドネシアですが、首都移転をきっかけに世界の中心国の一つとして注目される可能性があります。
今後も、進捗上がり次第更新していきたいと思います。