生後1ヶ月以内の新生児の記念写真
「ニューボーンフォト」が話題です。
元々欧米で生まれた習慣で、近年ではSNSの
普及とともに日本でも人気となっています。
ただこのニューボーンフォト、正しい知識が
なければ赤ちゃんを危険に晒すことになる
と言うことです。
今回はニューボーンフォトの魅力と注意点
について調査してみたいと思います。
目次
最近話題のニューボーンフォトって何?
ニューボーンフォトとは英語で書くと、
『New Born Photography』
となります。
つまり、生まれたばかりの赤ちゃんの写真
です。
元々は欧米の文化で、まだ電話などの
伝達手段がそこまで普及していなかった
時代に、赤ちゃんが無事に生まれたことを
親族や知人に知らせるために写真を撮り、
手紙に添えたことが由来と言われています。
大体生後30日くらいまでの赤ちゃんを繭の
ように「おくるみ」に包んで、顔だけを
出した状態で撮影するのが一般的ですね。
人間は生後1〜3ヶ月くらいまでの
成長スピードが一番早く、生後30日以内の
写真を撮ることで、生まれたばかりの姿に
近い姿を残すことができます。
ニューボーンフォトの魅力
夫婦にとって子供の出産と言うのは
人生最大のイベントであり、何より
嬉しいものです。
親心としては、この奇跡とも言える命の
誕生を記念写真として収めたい気持ちも
あるでしょうし、将来子供が大きくなった
時に成長の過程を記録しておく意味合いも
あるでしょう。
ニューボーンフォトの魅力は、何よりその
奇跡とも言える幸せな誕生を親戚や
友人知人に伝えることで、みんなに祝って
もらいたいと言う気持ちが強いことでしょう。
そして、心から愛する子供の生まれた姿を
最高に魅力的な形で写真に残せることが
最大の魅力となります。
ニューボーンフォトの危険性①撮影時の事故
ニューボーンフォトは、生まれたばかりの
姿を記念に残すという、最高の思い出に
なりますが、撮影時にはたくさんの危険が
伴います。
欧米の文化として昔からある
ニューボーンフォトですが、専門的知識が
ないために起こってしまった悲しい事故は
過去にたくさん報告されてきました。
人間の子供は、生まれてから自分で立って、
物事を理解するまでに何年もかかります。
その間は常に大人が気を配らなくては
いけなく、一瞬目を離した隙に大変な
事故になりかねません。
ニューボーンフォトの撮影時は、カメラだけ
でなく撮影用にさまざまな機材を使います。
また、正しい知識がない両親が、
「生まれたばかりの子供をフォトスタジオに
連れ出すのは怖い」
といった理由で、ご自宅で100均アイテム
などを使いご自身で撮影されている事例は
よく見ます。
特に新型コロナウイルスが蔓延した最近
では、感染の危険性も踏まえてご自宅で
撮る方が増えているそうです。
そういった事例をSNSやブログに投稿して
みせている方は一定数いるのですが、
決して真似をしないでください。
正しい知識がないのにご自分を過信して
しまい事故になるケースが結構報告
されています。
以下に過去にあった事故の事例をまとめました。
- おくるみに巻く際に、強く巻きすぎて
脱臼した - 撮影機材が誤って赤ちゃんにあたって
危うく大事故につながるところだった。
(軽傷で済んだ) - 撮影中に赤ちゃんがプロップから落下。
重大事故にはならなかったが、怖い体験 - おくるみを強く巻きすぎ窒息
- 無理な体制を作り骨を折る大事故に
なった。 - 長時間の撮影で赤ちゃんが熱中症気味
になった
ある程度育った子供であれば、骨も丈夫に
なってきているし、そこまで危険性は
ないでしょう。
ただ、人間は生まれて数ヶ月間は骨が
柔らかく、少しのことでも怪我をしやすい
時期になります。
正しい知識がないために、親のエゴで子供を
危険に晒すなんてことは絶対に避けなければ
いけませんね。
ニューボーンフォトの危険性②第三者からの危険性
過去に海外であった事例なのですが、
生まれたばかりの子供に性的虐待を行なって
罪になった事例があります。
また、日本でもつい数年前に、生まれて
数ヶ月の女の子に性的なポーズをさせて
写真を撮影したことで問題になったこと
がありました。
他にも親御さんが記念に撮影した
ニューボーンフォトをSNSにアップした
ところ、その画像を第三者が勝手に使い、
違法児童ポ○ノサイトにアップされたと
いうこともありました。
映え写真をSNSで気軽に写真をアップする
ことができる時代ですが、裏に潜む危険性も
理解しなければなりません。
残念ながらどの分野にも悪事を考え、
実行する人間が一定数いて、
ニューボーンフォトも性的な目的で
悪用されるケースなどが後を断ちません。
また、海外の事例ですが、生まれたばかりの
姿を撮影しネットにアップした親を、その後
成長した子供が訴えたなんてこともあります。
そういったリスクも考慮して、本当に必要な
ものかどうかの判断をすることが
望ましいですね。
赤ちゃんの記念写真を安全に撮る方法
SNS全盛のこの時代ですので、
「ご自分のお子さんをインスタなどに
アップして見せたい」という気持ちは
きっと多くの親御さんにあることでしょう。
デジタルなものですので、半永久的に残ります。
安全に撮影する上で、いくつかの注意点を
まとめました。
-
プロフェッショナルなカメラマンに
依頼する: ニューボーンフォトは
専門的な知識と経験が必要です。
プロのフォトグラファーに撮影を
依頼することで、赤ちゃんの安全性を
確保してください。
例えプロのカメラマンでも
ニューボーンフォトを撮影した経験が
ない方には決して依頼しないように
してください。 -
必要な知識と技術を学ぶ: ニューボーン
フォト撮影には特定のポーズや
テクニックがあります。
関連する安全な撮影方法について
学ぶことが最も重要です。 -
赤ちゃんの安全を最優先に考える:
赤ちゃんの安全と快適さを確保する
ために、適切なポーズとサポート、
撮影環境を用意しましょう。
まだ首の座っていない赤ちゃん体の
サポートに十分な注意を払い緩衝材
などを最大限に用意してください。 -
撮影環境を安全に設定する: 撮影場所を
清潔にし、温度や湿度を調整しましょう。
照明や電源の配置にも注意し、火災や
感電の危険を防ぐようにしましょう。 -
プロップやアクセサリーの安全性を
確認する: 使用するプロップや
アクセサリーが赤ちゃんに安全である
ことを確認しましょう。
鋭利な部分や窒息のおそれがある素材
は避け、安全基準(使用可能年齢など)
を満たしていることを確認しましょう。
間違っても100均のアイテムなどを
使わないようにしましょう。 -
赤ちゃんのサインに敏感に対応する:
赤ちゃんが不快感や苦痛を示すサイン
を発する場合には、撮影を中断し休憩
をとりましょう。
赤ちゃんの健康と安全を最優先に
考えることが重要です。 - プライバシーとセキュリティに
留意する: 写真をオンラインで共有
する際には、プライバシー設定に
留意しましょう。
一般公開するか、特定の人々と共有
するかを選択することで、写真の
閲覧範囲を制限することができます。
また、個人情報や住所などの
プライベートな情報が写り込んで
いないかを確認しましょう。
以上に記載した注意点はあくまで一部です。
上記以外にもたくさん配慮しなければ
いけないことがたくさんありますし、
ニューボーンフォト専門店に依頼しても、
100%事故などが起きない保証はありません。
リスクを理解した上での撮影を行うのが
親の責任です。
日本ニューボーンフォトセーフティー協会(JNSA)
日本には、
「日本ニューボーンフォトセーフティ協会
(JNSA)」と言う協会があります。
理事長さんは、アメリカでニューボーン
フォトショップを経営していた経歴があり、
世界に広めるため日本に来てこの協会を
立ち上げたそうです。
協会のサイトには、ニューボーンフォトの
撮影資格取得のためのプログラムや、
ノウハウなんかも記載されていますので、
ぜひ活用してみてください。
JNSA公式サイト
一般社団法人ニューボーンフォト協会
こちらも同じくニューボーンフォトの
啓蒙活動をしている協会となります。
現役助産師によるオンラインでの講座も
解説していたり適切な撮影方法を学べます。
まとめ
この記事を書くきっかけとなったのが、
「インスタグラムに投稿されたある記事を
ニューボーン協会の理事が見て怒りを覚えた」
と言う内容の記事を見たからです。
そのインスタグラムの投稿は、ニューボーン
フォトの講師と名乗る男性が勉強会を開いた
と言う内容でした。
その男性は、カメラのレンズフード
(レンズの先につける囲い)を装着したまま
で、ストラップも首にかけず手に巻いただけ、
と言う姿で赤ちゃんを撮影していたとのこと。
勉強会と言うことは、少なくとも何人かの
親御さんがいてレクチャーを受けていた
ということになります。
20年間プロのカメラマンとして働いてきた
というその男性ですが、理事の方が言う
には、(その男性には)赤ちゃんを撮ると
言うことに、全く危機意識がなかった
という内容でした。
赤ちゃんを撮影すると言うことは少なくとも
「インスタ映えを狙う」や、「親のエゴで
可愛い写真を撮りたい」と言うことでは
ないんですよと言う理解をしっかりする
べきだと言うことですね。
ニューボーンフォトは、スマホで気軽に
写真をシェアできるようになった現代に
とても向いている撮影方法ですし、
家族の素敵な思い出にもなります。
ただ、赤ちゃんは常に大人が見ていて
あげないといけない生き物ですので、
撮影する際のリスクや撮影後のデメリット
も十分に理解した上で、専門家の助言を
受けて正しい撮影環境で撮影するべき
と言うことですね。