夏に流行する3大夏風邪の一つとも言われる
ヘルパンギーナが2023年の今年猛威を
奮っています。
主に子供に感染することが多いのですが、
このウイルスは当然大人にも感染します。
こう言ったウイルスに特徴的なのが、
「子供より大人の方が重症化する」
ケースが多いということ。
ヘルパンギーナは、5月くらいから感染者が
出始めて、夏に多くなるというのが一般的
だそうですが、今年は5月には九州、6月に
入り東京都内を中心に例年よりも感染者が
増えていると報告されています。
そこで今回は、ヘルパンギーナについて
感染経路、予防方法などを調査していきます。
目次
ヘルパンギーナとは
ヘルパンギーナは、昔から存在する
ウイルス性の夏風邪の一種で、特徴として
38度〜40度以上の熱が出ます。
主に乳幼児が感染することが多いですが、
ウイルスですので当然大人にも感染します。
また、口腔粘膜(歯茎や口の中の粘膜)に
水脹れのような水疱がたくさんでき、喉や
首のリンパ節も炎症することがあり、
強い痛みを伴います。
主にこの二つの症状が出たら、
ヘルパンギーナの疑いが高いですので、
風邪だと自己診断せずにすぐにかかりつけ
の病院に行くことをお勧めします。
エンテロウイルスとか、コクサッキーA群
ウイルスとか言われることもあります。
日本語に直すと
「口腔粘膜にできる水疱性の発疹を特徴
とした急性ウイルス性咽頭炎」
という長すぎる名前らしいので、
ドイツ語で「ヘルパンギーナ」と呼ぶそうです。
ヘルパンギーナはウイルスの名前ではなく、
正式にはエンテロウイルス属
コクサッキーA群ウイルスという属性の
ウイルスによって引き起こされる感染症
2023年に蔓延中
新型コロナウイルスが第5類になり、
「今年の夏は旅行やおでかけ」と
思っている家庭も多いでしょう。
とはいえ、7月に入り気温が上昇すると
ともに、ヘルパンギーナが九州や東京を
中心に蔓延しています。
下のグラフは、東京都感染症情報センターで
発表されている図なのですが、赤い線が
2023年のものとなります。
明らかに例年より感染者数が増加しています。
24周目(6月12日〜18日)の報告では、
警報基準を超えていたとのことですが、
その後さらに増加しています。
グラフだけを見ると、2020年〜2022年辺り
は、コロナの流行でウイルスの感染対策や
マスクなどをしていたこともあり、
例年より少なくなっていますが、
それでも今年の流行はコロナ禍前よりも
増えているということです。
東京都内を見ると、下の地図上で赤く
なっている市区町村が、警報基準を
超えている報告が上がっている場所です。
コロナの症状より辛いヘルパンギーナ!
ヘルパンギーナは主に、乳幼児を中心に
夏に流行する感染症ですが、大人に
感染すると症状が悪化すると言われています。
新型コロナウイルスの症状もひどい場合は、
喉の痛みや発熱といった症状が長い間続き、
持病などがある場合はもっとひどいことに
なったケースもあります。
喉の激痛と40度の高熱!唾も飲み込めない辛い症状
ヘルパンギーナは急性の感染症で、
大人がかかると重症化するケース
が報告されています。
38度以上の急な発熱が出て、時には40度を
超えるケースも珍しくありません。
また、口内の粘膜や歯茎にヘルペス
(水疱状の水ぶくれ)ができ、
1週間ほど痛みを伴います。
水疱が割れるとさらに激痛を伴い、
唾を飲み込むだけでも辛い症状
となります。
夏に流行する感染症ですので、怖いのが
脱水症状です。
水分をとることだけでも辛いのに、汗で
水分は出ていきます。
口内に激痛があり水分を取ったり、唾を
飲み込んだだけで辛い場合は、すぐに
病院に行き点滴などの適切な処置を受ける
ことをオススメします。
感染経路
ヘルパンギーナの感染経路は主にくしゃみや
咳などで唾液に含まれるウイルスからの感染、
赤ちゃんのオムツを変えた際や、トイレの
便座などに触れた手指にウイルスが付着し、
口内に入るケースが多いとされています。
そのほかにも、口内にウイルスがあり
ペットボトルや飲み物のグラスに付着し、
それが他の人の手指に触れ口内に入るという
ことも報告されています。
感染後の症状が和らいだ後も、体内に
ウイルスが残り、
便中には最大8週間残る
とされています。
感染後の発熱や喉の痛みは1〜2週間で
収まりますが、その後も警戒が必要となり
ます。
- 飛沫感染
- 糞口感染
- 接触感染
ヘルパンギーナの特効薬はない!?
現段階では
ヘルパンギーナには特効薬が無く
市販の薬では、解熱剤や鎮痛剤
を用いて痛みを和らげます。
ただ、市販薬でも効かない場合もあるそう
なので、適切な処置を施すためにも、
医療機関に行くことが最速の治療となります。
急な喉の痛みと発熱があるためすぐの対処を
したい気持ちはわかりますが、
インターネットで解熱成分薬や鎮痛剤を
探すよりも、近くの病院に行きましょう。
予防方法
ウイルス性の病気のため、夏場は特に
トイレや水回りに注意しましょう。
特に小さいお子様がいる家庭では、
オムツの処理方法やトイレ後の
手洗いを徹底します。
SNSで家族 ユーチューバーがファミリー
レストランのテーブルでオムツ交換をしていた
動画が拡散され、炎上していました。
マナーの問題だけでなく、ウイルスという目に
見えないものの感染に対しての配慮のなさも問題です。
子供だけではなく大人も、外出後のうがいや
手洗いを習慣づけることも大切ですね。
まとめ
新型コロナウイルスが世界的に収束に
向かい、日本でも第5類に分類されて、
コロナ禍以前の生活が戻ってきています。
もちろんマスクは強制ではないですし、
以前のように振る舞いたいという人間心理は
ありますが、新型コロナだけではなく
地球にはたくさんのウイルスがあります。
今回は、2023年夏に蔓延している
ヘルパンギーナについて調査してみました。
ヘルパンギーナはいわゆる「治る感染症」
ですが、大人でも感染し、特効薬がなく、
1週間程度は40度近い発熱と口内ヘルペスに
よる喉やリンパ節の強い痛みがあります。
夏場の発熱は脱水症状の恐れもあり、
さらに水分補給も困難になる症状ですので、
予防対策を徹底していきたいですね。